2026.06.08

森のカケラ(あなたに積み木が必要なら)

ハンドメイドでカットされた不ぞろいの積み木。

おにぎり?渓谷の岩?小惑星?想像力を無限に広げる2つとないシルエット。

光と影が、辺・面・角に宿っては移りゆく、整えられた造形では得られない佇まい。

そしてこの小さなカケラに感じた、子供から大人/自然から社会までをまるっと抱きしめる大きな何か。それが何なのかは、この「イヌワシの積み木」が作られるまでに関わった人々の意図を知ることで明らかとなります。

イヌワシって?

積み木に冠された「イヌワシ」とは、みなかみ町・赤谷の森に住む大型の鷲で、アンブレラ種と呼ばれる食物連鎖の頂点にいる動物です。アンブレラ種を保護することで下位の生態系を守ることにつながります。

イヌワシには広い狩場が必要ですが、日本には人の手が入らなくなり育ちすぎた森がたくさんあり、そのような場所では空から獲物が見えずイヌワシは生息することができません。みなかみ町では20年以上かけ森の保全と観察を続け、イヌワシの狩場を確保するために木を計画伐採しています。それらは国有林の中にある木で、「いつ」「どのエリアの」「どの木を伐るか」は国によって管理されています。

端材で作った積み木と、イヌワシ木材

積み木は「イヌワシ木材」という取り組みにより、端材から生まれました。

伐り出された大切な木材と、その見過ごせない端材をもってイヌワシ木材は語りかけます。

良い木材って?手入れされ人間が使いやすい規格に加工されたものが良い木材?それ以外の木はどうだろう?木の育ったままを活かし、木の変化の可能性を楽しみと共に受け入れるのもいいもんだよねと、柔らかい独り言のように。

イヌワシ木材は、「需要に応える際限のない供給」ではなく、「定数の供給に見合った需要」を生み出し、それを継続していこうという取り組みです。

さて、大人の皆様…

積み木だからといって子供だけのものではないのが、イヌワシの積み木の良いところです。

積んでいく様子は、自然の石をバランスだけで積み上げるロックバランシングに似ています。しかし積み木にはカットがあるため、難易度は石のそれほど高くありません。

ほどよい集中・緊張・達成感が得られ、デジタルに囲まれた日常では使わない脳の部分が、じわっと活性化されるのを感じます。石や、塗料の塗られた積み木とは違った軽さ・温度・木肌のやわらかさもポイントです。

個人的には、角の部分で頭皮や肩を押す直接的な活性化もいいなと思いました。

あ!積み木に乗ってみたりとかどうでしょう?木と人のバランシング。

もちろんお子さんにも触れてもらいたい。

そのままの木の匂い。触ったときのざらざら、つるつる。面によって模様が違うな。…うん、ちょっと苦い。色も塗ってみたいかも。落書きしちゃえ。

できることがどんどん思いついてしまうので、ここらで抑えてあとは皆様に託します。

巾着にも宿る決心

積み木をしまっておく巾着には、縦糸にイヌワシ木材を撚った紙糸が使われた「イヌワシコットン」と呼ばれる布が使われています。

京都で活動する「桜三丁目」が生み出した「テントの巾着」のパターンが用いられ、巾着を広げると四角く広げることができ、プレイマットにもなります。

四角い布はつまり、カットによるハギレ(端材)が少ないということ。
「大切に使い切る」という決心が、付属品にも宿っています。
伐って積んで、育って飛んで。
無垢のまま、自然のままだからこその大規模な愛が、この小さな森のカケラ達には詰まっていました。

イヌワシの積み木のご購入は店頭で。

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